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広報ワカツキ

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読書日記04.9

琥珀枕森福都
光文社(04.8)
9月26日読了★★

昔々の中国、すっぽんの化身の老先生に教えをこう、県令の子息。
街のすべてを見通せる、ちょっとした丘に立って、世の中の出来事を見守ります。
だから、最初の方は直接話に絡んでこないんだけど、
すっぽん先生の誕生秘話(?)や、お母さんとお父さんの馴れ初めや、自身の成長なども描かれていて面白いです。
ファンタジーちっくですが、ちゃんと推理モノになってて、私はこの人の作品、結構好きです。(図書館にはあんまり置いてないが・・・)




黒の貴婦人西澤保彦
幻冬舎(03.11)
9月27日読了★★

匠千暁シリーズです。第何弾かは知らんが、話によって大学生だったりもう卒業してたりと、話が前後してるので大変です。
表題作のタカチの発言には、結構ドキッとさせられました。
そういう形の愛情表現ってのもあるんだね・・・。




カタブツ沢村凛
講談社(04.7)
9月24日読了★★

真面目に生きてる地味な人にスポットライトを当てた短篇集。
この人の本、ファンタジー系しか読んだことがないから、
現代の日本人が出てくるだけで変な感じがする(笑)。
ハッピーエンドがほとんどだけど、わざとアンハッピーになってるものもあるようです。
個人的に「愛する人を守りたいのに、とっさの場合、私は動けないんじゃないか?」
と苦悩する主婦の話に共感。そうそう、反射神経ないからさ、私!
結構好きです、こういう地味目な話たち。




グラスホッパー伊坂幸太郎
角川書店(04.7)
9月22日読了★★★

妻を殺され、復讐すべく怪しげな会社に就職した平凡な男鈴木が、
「殺し屋」「自殺させ屋」「押し屋」という、殺し屋業界?のトラブル?に
巻き込まれる話。
設定上、結構たくさん人が死にますが(いともカンタンに)、全然血なまぐさい印象はなし。
読みやすいし、いたるところにユーモアがあるしで、面白いです。
「バイキングをなめてはいけない」ってところが、食いしん坊の私には頷けました(笑)




タイムカプセル生田紗代
河出書房新社(04.7)
9月12日読了★

文藝賞受賞一作目。
いとこの無残な就活状況に、一年後の自分を重ねたりしつつも、
何だか無気力な、男の人に対してもどうでもいい態度だったりして、
そんな中、親友の弟に遭遇し、・・・って話なんだけど。
タイムカプセルはいつ出てくるねーん!とか思っちゃいました。でもなんとなくタイトルにこれつけたのは分かる気がする。
私も、二十歳になったくらいに、保育園の先生が書いた手紙が切手足されて送られてきたときにはどうしようかと思ったもの。
自分が書いた手紙じゃないってのが微妙だよね。全然面白くもなんともないんでやんの。まあ、保育園児に手紙なんて書けないんだろうけど。
いとこの桐ちゃんが六十社全滅!という状況には笑えないものがあった。
ちゃんと働きたいだけなのに、そこらのすぐやめちゃうような人とは違って私は真面目だし、たいていのことはそつなくやれる自信があるのに、、、
プライドをずたずたにされるというか、それ以上に「もう何が何だか」って状態になっちゃうんだよね、就活。
私も、学生時代にあっさり就職決まって普通に働いてたら、人生違ったもんになってたんじゃないかなーといまだに思うもん。




ねこのばば畠中恵
新潮社(04.7)
9月12日読了★★

おなじみ「しゃばけ」シリーズの第三弾ですと。
病弱な若だんなと、それをあつ~く強烈にサポートする妖(あやかし)たちの、人情推理帖ってな感じの連作集。
佐助の話には私もおかんも姉も騙されました。(三人とも頭が悪いのはお墨付き!)
ところで、帯に書いてあった新脇キャラって・・・?
あのお坊さんのことなんでしょうか。分からん。




夜のピクニック恩田陸
新潮社(04.7)
9月11日読了★★

朝八時~翌日のお昼近くまで、延々と80キロも歩く歩行祭。
高校最後のそのイベントで、異母きょうだいである二人は、二人の間にあるわだかまりをどうにかしたいとイライラしたりもやもやしたりしているのだね。
そこに友情とかからんできたりして、淡々としていながらも、なかなか面白かったです。
高見くんがアホで笑えます。「素敵なナイトにしせみせますぜ、プロミス」とか
「十二時になったら迎えに行くから覚えといて、シンデレラ」とか、
アホ台詞連発です。
おかんが「この話の前段階をどこかで読んだことがあるぞ」と言っていたのを聞いて、「そういやなんかの短篇集であったっけなあ、この話」と思い出しました。
そちらもあわせて読むといいかも。確か『図書室の海』だったと思う。




彼女が死んだ夜西澤保彦
角川書店(96.8)
9月9日読了★★

タック、ボアン先輩、タカチなどが出てくる、みんなであーだこーだと色々意見を出し合って事件を推理していくという、新感覚な探偵モノ。
いやー、なんかタイトルが曲者だね。




さよならの代わりに貫井徳郎
幻冬舎(04.3)
9月5日読了★★

お人よしの駆け出し劇団員のぼくと、未来からタイムスリップしてきたと言い張る女の子が、劇団の看板女優殺害事件の真犯人を見つけ出そうとあれこれする話。
タイムスリップの事情がちょいとややこしくて、おばかな私には一回じゃ理解できませんでしたが、インターネットのこととか、よく考えるなあと思いました。
こういうラブストーリーもいいっすね。




送り火重松清
文藝春秋(03.11)
9月4日読了★

私鉄沿線を舞台にした、アーバンホラーだそうです。
ホラーといっても、最初の方だけで、あとのほうはホラーというよりファンタジーな感じ。この人お得意の泣かせる系。
尻押しババアには気をつけようと思ったのでした。


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